上野原に越して来て一年が経ちました。
コロナ世情を見据えて急遽引っ越した経緯でしたが、住めば都とは良く言ったものです。
この一年で自身に起きた精神的変化は、予想を遥かに超えたものでした。
都会と田舎の際に属し、山間部の気象の影響と、どこを見ても緑の面積が多い景色は、自分の日常を大きく変えてしまった様です。
今なお世情は脈々と変化していて、以前の当たり前も遠い記憶の隅に追いやられています。
この様な混沌渦に置いては、強制的に古いものが動かなくなって、代わりに新しいものが動き出す時期でもあります。
今まで私たちが慣れ親しんだ景色は移り変わり、しばらく停滞している様に見えますが、実際は長い引き篭もり生活の中で、多くの人に「新知覚」をもたらしたと感じています。
外側の変化ではなく、自身が見詰める世界が、自身の知覚の増設に寄り変化したと思います。
これはアートのみならず、あやゆる消費活動や生活にとても大きな影響を与えています。
私たちは、全く新しい感覚器官で世界の観察を始めています。
今までと同じ景色が、全然別の意味に変わりました。
この様な経緯の中で、ボクはしばらく絵の制作を止めて、アーティスト脳というか、アーティストの目を多くの方に伝えて行こうと思いました。
何かを見て、多層的に観る複眼を手に入れる方法です。
移り行く世界を、トンボの目で見詰める眼差しです。
インデックスに新しく「マシマタケシのワークショップ」を加えました。
毎月第三日曜に開催する、府中のおおくにたま鍼灸院を会場にするワークショップを軸にして、全国津々浦々で開いて行きたいと思います。
ご都合が合えばぜひご参加ください。
マシマタケシ