2020年は本当に特異な一年でした。
全く違うものが始まりました。
長い長い一年もようやく過ぎようとしています。

世界中の人々が転換を強いられて、多くの人が反転しました。
去年までの常識が一気に通用しなくなり、新しい距離感が生まれました。
私たちはまだそれに馴染めずにいますが、どうやら元には戻らないでしょう。

私たちは時代の大きな転換期に立ち合っていて、これまで親しんでいたあらゆるものが変わって行くのを目撃する事になりそうです。
そしてその変化が停滞なのか進化なのか?は、それぞれの観ている環世界によって変わりそうです。

時代を写し出すシャーマンとしての芸術家には、この混沌とした世界に新しい希望を見出だすしかありません。
世界が締め付けられどんどん狭く成って行くのと同時に、実はこれまであまり深掘りされて来なかった、人間の精神の分野に新たな新大陸が輪郭を現して来ました。
その大地ではこれまでの常識やルールが通用せず、文字通り新鮮な生活が訪れます。
いつの時代も、アートはいち早くその景色を伝える道具です。

カフェスローでの個展も10年を数え、ちょうど10年前に、カフェスローの個展をきっかけに屋久島から都内に引っ越した私が、コロナを期に東京を離れ上野原に居を移しました。
上野原での生活も半年が過ぎて、ようやく新しい生活のテーマが見えて来たところです。
田舎暮らしでも都会暮らしでも無い、自分暮らしが始まりました。
これはコロナが多くの人にもたらした問いかけだと思います。

その渦中で1日1日季節の景色を嘗めるように描いた絵です。
この絵をこれからの世界を生きる舟みたいに感じて頂けたら本望です。

マシマタケシ